そもそも民泊とは、個人が自宅の一部などを旅行者に貸し出すことを言います。
Airbnb(エア・ビー・アンドビー)などのオンラインプラットフォームなどにより徐々に一般化してきました。
今回の、民泊新法の施行はオリンピックに向けた宿泊施設不足の解決策と言えるでしょう。
ですので、従来よりもハードル低く比較的簡単な届け出手続きで民泊営業が始められるようになります。
なお、民泊新法による民泊許認可の主な要件は、以下の通りです。
・施設が住居であること(※1)
・施設内に台所・浴室・便所・洗面所設備があること(※2)
・所定の書類が添付されていること(※3)
※1 貸主が居住している家屋だけでなく、空き家・空き室・別荘も含まれます。
※2 居室ごとになくても、届出住居全体の中に上記設備があれば営業できます。
※3 賃貸物件の場合は“施設の図面や転貸が承認されていること”を示す書面。分譲マンションの場合は管理規約など。
会社員が副業として民泊営業を行った場合、会社の年末調整とは別に、副業からの収入を確定申告する必要があります。
その際に注意が必要なのは、“所得の区分”です。
国税庁によると、民泊は『一般的に、利用者の安全管理や衛生管理、また、一定程度の観光サービスの提供等を伴うものですので、単なる不動産賃貸とは異なり、その所得は、不動産所得ではなく、雑所得に該当します』と定義されています。
一般的に“空き家や部屋を貸す”というと不動産所得と思うかもしれませんが、上記のように“雑所得”として確定申告が必要ですので注意が必要です。
同じ点は所得金額の計算方法で“収入から経費を差し引く”という点で、不動産所得と雑所得に違いはありません。
しかしながら、以下の2項目が雑所得の場合には適用できない規定ですので注意が必要です。
・青色申告者となったときの青色申告特別控除額の適用の有る、無し
・赤字になった場合、他の所得との通算の有る、無し
また、民泊は通常、一時的または単発的に宿泊施設を提供するので、“雑所得”と言えますが、一定の規模以上で継続性、反復性、対価性をもって民泊を営業すると“事業”としてみなされ、“事業所得”としての申告が必要になりますので注意が必要です。
民泊営業には以下が必要経費として該当すると考えられます。
・固定資産税、家賃または減価償却費、ローン利息、損害保険料
・仲介サービス業者に支払う手数料
・ガス代、水道代、電気代などの光熱費
・民泊用の電話回線やインターネット回線などの通信費
・宿泊者用の家具・寝具などの購入費
民泊営業による確定申告で不安な方は、是非お気軽にご相談ください。
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